ShanShanの備忘録

中国生活6年目で日々思うこと

カラカラ

 

気がつくともう8月。

もうすぐ夏休み。日本の会社なので、日本のカレンダー通りお休みもらって来週帰国予定です。ウシシ。

 

ブログ、完全に忘れていましたねぇ。

まあ見事に誰にも見られていないブログですので、気楽に。

 

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フワフワの帽子を頭に付けて唇の皮がパリパリで、鼻には酸素の管入れられて、連日の痛みからの手術で、わりとグッタリだった。

 

麻酔の間だけ寝られただけで、その日はほぼ徹夜。その前の日も痛みで寝られていない。でも、よく考えたら救急搬送された場合、こんなもんなのかもしれないな。

 

体がとてつもなく不快なので、“ストライプ後ろ前手術着”におさらばし、自前のパジャマに勝手に着替え、水を飲んだ。水も長らく飲んでなかったので、喉がカラッカラ。

 

点滴で水分補給してるはずなのに体がカサカサだった。カッサカサっっっっ。

 

点滴も、すごい不器用な手つきで不器用にやってくれるんですよ。

たまに不器用な手つきなのに器用な人いるじゃないですか。でもこの場合、不器用な手つきで不器用でした、はい。

 

 

私が寝ている横でガサガサ点滴交換しているのだが、血液が逆流したり、気泡が入ったり、漏れたり、おかげで右腕の血管におおきなしこりが今でも残っている。(このシコリ、大丈夫???)

 

ヘトヘトに疲れた体を休めるべく死ぬように寝ていたら、上から乳白色の液体が顔の上に降ってきた事数回。

 

あぁ!ていう悲鳴に似た奇声を上げる看護師。

 

もう慣れてきたこちらは、目をつぶりながら横のティッシュを手探りで掴み、顔を拭く。

 

ふと点滴の瓶見ると、もう半分以下になっていた。

 

新しく私の体に入るはずだった液体は、わたしの顔とシーツと床にちらばっていた。

 

「ごめん!」

「はいはい、大丈夫ですよ~」

 

入院中幾度となくそんなことを繰り返す。そして床の液体はそのまま。自然乾燥。

 

体がカラカラだったのはそのせいではないだろうか。

 

そんなカラカラだったわたしの身体の循環器も正常に機能し出した頃、トイレにいきたくなった。

 

そういえば私の体には尿管カテーテルがない。なるほど、尿意があるはずである。

 

4年ほど前の日本での入院生活は、カテーテルを入れてもらっていたので痛みをこらえてトイレに行く必要がなかった。不快ではあったけど。

 

盲腸などの簡単な手術は日本でも挿入しないことがあるらしいが、であるなら中国ではなおさらそんな甘やかしは期待できるわけないなとベッドで気楽に考えていた。

 

体を起こし、しょうが無いのでトイレのためによいこらしょと起き上がる。

 

ありがたいことに病室は個室。数歩歩けばホテルのようなトイレがある。

 

楽勝である。痛みはあるがなんてことはない。

 

が、トイレを済ませて立ち上がった時、心臓の強烈な痛みに気づく。

 

恐ろしいほどの吐き気、肩の痛み、なんとも言えない、心臓を握りつぶされているような痛みに襲われ、トイレの床に倒れてしまった。

 

このままでは死んでしまう。本当にそう思った。

 

いやいや、盲腸で死ぬなんてかっこ悪い。なんとか立ち上がってベッドまで行くと、看護師達が慌ててやってきた。

 

どうやら心電図をモニターしてくれていたらしい。私の心拍は30台まで落ちていた。

 

呼吸が荒く、心臓が痛い。

 

看護師が医師を呼びに行こうとした時、心拍が少しずつ上昇した。痛みも次第に薄れていく。

 

なんだったのだろうか。本当に生命の危機を感じた。

心筋梗塞の痛みを少しだけ体験した気がする。

 

ほんの数時間前に無理やり体の機能を麻痺させたのだから、急に動いて体がビックリしたのかもしれない。

 

しかし、日本だったらこんなことになったのだろうかと考えずにはいられない。

が、おかげで不快でしかなかった尿カテーテルのありがたみが分かったので、良しとしよう。

 

 

そんなこんなで、トイレ恐怖症になり水分を控えたため、わたしの体はカラカラのまま、干からびたまま入院生活を続けるのであった。

 

 

 

はぁ、今日も長くなってしまった。

全身麻酔直後のトイレ本当に怖いですよ!

 

つづく。。。